【症例025】寒さで現れる皮膚のかゆみ
- 丸山稔一

- 8月13日
- 読了時間: 4分

|自律神経やホルモンバランスを含めたオステオパシーの全身評価
「オステオパシーとは関係ないと思っていました」
アメリカ・サンフランシスコ在住の40代女性が、年に数回の一時帰国の際に当院へ来院されています。
初めて来院された時は五十肩の症状が主訴でしたが、数回の施術で日常生活に支障のない状態となり、その後は身体のコンディションを整える目的で定期的に施術を受けられています。
今回も笑顔で来院され、
「体調はとても良いです。」
と話してくださいました。
いつものように胃腸の状態や睡眠、頭痛、胸部の違和感などを確認しながら問診を進めていくと、患者様が少し遠慮がちに話し始めました。
「オステオパシーでは対処できないと思っていたので、お話ししていませんでした。」
そう前置きされた症状は、寒くなると手を中心に全身へ現れる湿疹様の皮膚症状でした。
サンフランシスコは一年を通して比較的涼しく、冷たい風に当たるだけで症状が現れることもあり、数年悩まれていたそうです。ご本人は更年期障害ではないかと思っていると、又去年から急に出始めたと言われていました。
症状だけではなく、身体全体を評価する
オステオパシーでは、症状が現れている部分だけを診るのではなく、身体全体のつながりを大切にします。
今回の症例でも、皮膚そのものへのアプローチではなく、自律神経やホルモンバランスを含めた全身の状態を評価することが重要ではないかと考えました。
患者様には頭蓋模型を用いながら、
「自律神経やホルモン分泌を担う中枢は脳にあり、その働きは頭蓋の構造とも深く関係しています。」
というオステオパシーの考え方をご説明しました。
全身評価で見えてきた身体の状態
全身を丁寧に評価すると、身体全体のバランスは良好で、精神的にも安定した印象を受けました。
頭蓋の一次呼吸機構(OCR)も穏やかで、大きな異常は認めませんでした。
一方で、蝶形後頭底結合部(SBS)の動きにはアップシフト傾向がみられたため、今回は頭蓋へのアプローチを中心に施術を行いました。
施術では、
・後頭下筋群の調整
・静脈洞テクニックによる頭蓋内循環へのアプローチ
・SBSへの穏やかな調整
を、一つひとつ時間をかけながら丁寧に行いました。
施術後には、
「自律神経やホルモンに関わる変化は、時間をかけて現れることがあります。日々の変化を観察してみてください。」
とお伝えしました。
患者様から届いた嬉しいご報告
帰国後、患者様からGoogleレビューを通して経過をご報告いただきました。
「以前は家の中でも、皮膚が痒くなりそうだと敏感に感じていましたが、現在はそのように感じることが少なくなりました。外で急に冷えた時には少し症状が出ましたが、以前より安定しています。
また、エタノール入りの化粧水で顔が赤くなっていましたが、その反応もなくなりました。」
患者様ご自身が身体の変化を丁寧に観察し、率直な感想を伝えてくださったことを大変嬉しく思いました。
この症例から学んだこと
この症例だけで、皮膚症状に対する施術効果を示すことはできません。
また、同様の症状をお持ちのすべての方に同じ変化が起こるとは限りません。
しかし、身体はそれぞれの器官が独立して存在しているのではなく、神経系・循環・内分泌系などが互いに影響し合いながら一つの生命活動を営んでいます。
だからこそ私は、症状だけを追いかけるのではなく、その方の身体全体の調和を評価し、本来備わっている自己調整力が働きやすい環境を整えることを大切にしています。
今回の症例も、改めて「身体は一つのユニットである」というオステオパシーの基本原則を実感させていただいた、印象深い臨床経験となりました。
※本症例は患者様のご了承を得たうえでご紹介しています。
※施術による反応には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
丸山オステオパシー治療院では、
症状だけを見るのではなく、
身体全体のつながりを大切にしながら評価と施術を行っています。
お困りの症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
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