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【症例004】20年以上続いた足首の違和感

執筆者の写真: 丸山稔一
丸山稔一
5月28日
読了時間: 3分

更新日:6月11日



20年以上続いた右足首の違和感と、身体全体のバランス変化


60代女性の患者様が、2回目の施術に来院されました。


小雨の降る中でしたが、前回とは違い、とても明るい表情で元気よく入室されました。


「いかがですか?」とお聞きすると、


「とても良いです」

「右足首が気にならなくなって、歩く気になりました」


と笑顔で話してくださいました。


この患者様は、2000年頃から右足首の動きの悪さと痛みに悩まれていました。


若い頃にバスケットボールをされており、何度か捻挫を経験。

その後、長年にわたり違和感が続き、整形外科やさまざまな治療院に通われても改善しなかったそうです。


初回施術では、足首そのものだけでなく、


* 下肢全体の筋膜

* 腎臓周囲の緊張

* 硬膜や頭蓋のバランス


など、身体全体のつながりを重視して施術を行いました。


すると今回は、

「右足首が気にならなくなった分、左股関節や左膝が気になる」

という新たな変化が出ていました。


これは慢性的な不調の方によく見られる反応です。


長年、右足首をかばい続けたことで、

身体は無意識に左側へ負担を逃がしていた可能性があります。


そのため、右側の緊張が和らぐと、

今まで隠れていた左側の負担を感じやすくなることがあります。


施術前の視診では、

前回みられた軸の乱れがかなり改善し、

足のアーチにも綺麗に体重が乗るようになっていました。


ただし、筋膜の検査では左下腿に抵抗感があり、

身体全体は「右から左へ」調整段階に入っている印象を受けました。


さらに評価を進めると、


* 左腎周囲のわずかな固着

* 左胸郭の緊張

* 左肋軟骨部の硬さ


などが確認されました。


一方で、前回大きく関与していた硬膜の緊張や頭蓋の問題はかなり改善しており、

頭蓋のリズムも穏やかで柔らかい状態になっていました。


この段階で、

「右足首そのものに、より直接的にアプローチできる」

と判断しました。


施術ではまず静脈洞へのアプローチを行い、

その後、右腓骨をやさしく包み込むようにインダクションを行いました。


前回よりも組織の反応が柔らかく、

長年の固定が少しずつ解放されているのを感じました。


また、左腎と左胸郭への調整も加えました。


特に胸郭へのアプローチは、

単純な局所操作ではうまくいかず、

側頭骨を利用しながら身体全体のつながりを通して調整したところ、

自然に緩みが出てきました。


施術後には、


* 左肩の下がりが改善

* 身体の軸が安定

* 下肢の外旋抵抗が減少


といった変化が見られました。


患者様も穏やかな表情で、

安心した様子で次回の予約を取って帰られました。


慢性的な不調ほど、

「悪い場所だけ」を追いかけても改善しないことがあります。


身体は常に全体でバランスを取ろうとしています。


今回の症例でも、

足首だけでなく、

腎臓、胸郭、筋膜、硬膜といった全身の連動を丁寧に追っていくことで、

少しずつ身体が本来の秩序を取り戻し始めている印象を受けました。


改めて、

「身体は部分ではなく全体で診る」

というオステオパシーの大切さを感じた症例でした。


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