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症例
[症例010]【膝の痛みの奥にあった“身体の緊張”】2回目の施術で見えてきた、身体が整っていく流れ
67歳女性の患者様。 左膝の内側の痛みを主訴に、遠方より来院されています。 初回の施術後、「かなり楽だった」とのお話をいただいていましたが、今回は2回目の施術です。 朝一番の予約時間。 患者様は前回よりも表情が明るく、元気な様子で入室されました。 「その後いかがでしたか?」と伺うと、 「膝はほとんど痛くなくなっていました。ただ、ここ2〜3日だけ少し気になりました」 とのこと。 さらに詳しくお聞きすると、痛む場所は初回に確認していた“あの一点”であり、痛みの程度もかなり軽減しているとのことでした。 こうした変化は、身体が少しずつ新しいバランスを覚え始めている時によく見られます。 また今回は、 * 左肘の軽い痛み * 不安が強い時の胸の違和感 についてもお話しくださいました。 ⸻ 身体は「部分」ではなく、全体でつながっている 視診では、初回に見られた僧帽筋の強い緊張がかなり改善していました。 また、円背気味だった背中も自然に起き上がり、身体全体の軸が整い始めている印象です。 ただし、立位の軸線はまだやや踵寄り。 そこで改めて全身を丁寧に触診していきま

丸山稔一
1 日前読了時間: 3分
[症例009]【緑内障と側弯症】“目だけを見ない”というオステオパシーの視点
本日、緑内障でお悩みの患者様からお問い合わせをいただきました。 50代女性の方で、病院で継続的に治療を受けているものの、不安が続いているとのことでした。 お話を伺う中で、とても印象的だったのが、 「11歳の頃から突発性側弯症がある」という背景でした。 緑内障というと、“目の病気”という印象が強いかもしれません。 もちろん眼科での治療は非常に重要ですし、点眼や定期検査は欠かせません。 その上で、オステオパシーでは 「なぜ視神経に負担がかかりやすい状態になっているのか」 という身体全体のつながりを考えていきます。 特に今回のように、長年の側弯症がある場合は、 * 胸郭のねじれ * 横隔膜の左右差 * 頸部や頭蓋への緊張 * 静脈やリンパの循環 などが、長い年月をかけて身体に影響している可能性があります。 緑内障に対して、オステオパシーで「治る」と断定することはできません。 しかし、 * 呼吸のしやすさ * 頭頸部の循環 * 自律神経の緊張 * 視神経周囲への負担 こうした部分を丁寧に整えることで、 身体が少しでも楽に働ける状態を目指すことはできるかも

丸山稔一
1 日前読了時間: 2分
[症例008]【総合診療医との交流】腰と肋骨周囲の痛みから見えた「全身のつながり」
一昨日、以前診させていただいた総合診療医の先生からお電話をいただきました。 「腰が痛くて、なんとか診てもらえませんか」 予約はすでに埋まっていましたが、以前、家内がお世話になった際にとても親切に対応してくださった先生でもありましたので、日曜日の夜に対応することにしました。 来院された先生は、少し眉間に皺を寄せ、とてもつらそうな表情をされていました。 お話を伺うと、約2ヶ月前から腰の上部から肋骨周囲にかけて、嫌な違和感と痛みが続いているとのことでした。 ご自身でもヨガなどを試されたそうですが、かえって悪化してしまったとのこと。 もちろん医療機関で検査も受けており、「特に異常はない」と言われていました。 ⸻ まず座った状態で身体を確認していくと、左側の脊柱周囲、特に腸肋筋の緊張が強く見られました。 さらに身体全体を評価していくと、 * 左脚の筋膜の緊張 * 横隔膜の硬さ * 左腎周囲の制限 * 左肋骨角の硬さ * 心膜周囲の緊張 * 頭蓋、特に左側頭骨・前頭骨の制限 など、左側を中心とした連続した緊張パターンが見えてきました。 局所だけを見るのではな

丸山稔一
1 日前読了時間: 3分
[症例007]「やっと朝まで眠れました」慢性的な痛みと不眠、施術への恐怖を抱えた50代女性のケース
50代女性の患者様。 主訴は「眠れないこと」でした。 その他にも、 ・左鼠径部の痛み ・頸の痛み ・肩の強いこり ・腰痛 ・右大腿部の痛み など、全身に慢性的な痛みを抱えておられました。 症状は10年以上続いており、 これまで数多くの病院や整体、施術院を回ってこられたそうです。 過去には強い矯正を行う整体で症状が悪化。 「もう二度とバキバキする治療は受けたくない」 と思っていたにも関わらず、 最近通っていた整体でも頸や骨盤を強く矯正され、 それ以降、身体だけでなく“治療そのもの”への恐怖心が強くなっていました。 不眠が続き、心療内科で鬱状態と言われた経験もありましたが、 「睡眠導入剤だけは飲みたくない」 というお気持ちを強く持たれていました。 初診時は、下を向いたまま小さな声で話され、 とても緊張されている印象でした。 私はまず、 「無理な治療はしません」 「痛いところを一つずつ追いかける治療もしません」 とお伝えしました。 そして、 “まず少しでも眠れるようになること” を最優先に施術を開始しました。 施術では、 強い刺激や矯正は行わず、 ・胸

丸山稔一
1 日前読了時間: 3分
[症例006]「横隔膜がまったく入らない」腰痛の奥に見えた自律神経の緊張
本日は40代半ばの男性が来院されました。 主訴は腰痛。 その他にも、 * 時々起こる頭痛 * 頻尿 * 左足の第2・3趾の違和感 * 左手指の違和感 など、複数の症状を抱えておられました。 一見すると穏やかで、おっとりした印象の方です。 しかし身体を診ていくと、表面的な印象とは異なる「深い緊張」が見えてきました。 ⸻ まずは立位で全体を確認します。 水平面・冠状面では大きな崩れはありません。 前屈・後屈も年齢相応で、大きな可動域制限はみられませんでした。 仕事はデスクワーク中心とのことですが、一日中座り続けるわけではないようです。 その後、座位で脊柱を確認すると、腰椎L3〜L4周辺に問題を感じました。 さらに仰臥位で下肢の筋膜の緊張を確認すると、左側に強い抵抗感があります。 下肢を持ち上げ、身体全体のつながりを追っていくと、左胸郭付近に支点がある印象を受けました。 ⸻ ここから内臓や自律神経系の評価に入ります。 ところが、お腹全体が非常に硬い。 こちらの手が「入っていかない」感覚があります。 単なる筋肉の硬さというより、身体が防御しているような印

丸山稔一
1 日前読了時間: 3分
[症例005]【足首の違和感】の原因は足ではなかった。頭部から始まっていた身体の連鎖
先日、40代後半の男性患者様が来院されました。 日本史の研究をされている、とても知的で穏やかな方です。 この患者様は3年前、右側の首と頭の境目の痛みを主訴に来院され、その後も定期的にメンテナンスで通われています。 今回の主訴は、 「右足首を回すと違和感がある」 というものでした。 実は以前にも同じ症状があり、その時は足部周囲の機能障害を調整することで改善していました。 しかし今回は、 「前回良くなったが、数日後にまた戻ってしまった」 とのこと。 この“戻る”という現象は、臨床ではとても重要です。 身体は時に、 「そこは本当の原因ではありませんよ」 と教えてくれることがあります。 そこで今回は、より慎重に全身を評価していきました。 視診では、上腹部がやや前に出ている印象がありました。 さらに検査を進めると、 * 右膝の押圧時の抵抗感 * 右大腿部のわずかな筋膜の硬さ * 回盲部や右結腸周辺の緊張 * 右胸郭と肋軟骨の硬さ * 右頚椎の機能障害 などが見えてきました。 興味深かったのは、症状がすべて「右側」で連続していたことです。...

丸山稔一
1 日前読了時間: 2分
[症例004]【足が喜んでいる気がします】20年以上続いた右足首の違和感と、身体全体のバランス変化
60代女性の患者様が、2回目の施術に来院されました。 小雨の降る中でしたが、前回とは違い、とても明るい表情で元気よく入室されました。 「いかがですか?」とお聞きすると、 「とても良いです」 「右足首が気にならなくなって、歩く気になりました」 と笑顔で話してくださいました。 この患者様は、2000年頃から右足首の動きの悪さと痛みに悩まれていました。 若い頃にバスケットボールをされており、何度か捻挫を経験。 その後、長年にわたり違和感が続き、整形外科やさまざまな治療院に通われても改善しなかったそうです。 初回施術では、足首そのものだけでなく、 * 下肢全体の筋膜 * 腎臓周囲の緊張 * 硬膜や頭蓋のバランス など、身体全体のつながりを重視して施術を行いました。 すると今回は、 「右足首が気にならなくなった分、左股関節や左膝が気になる」 という新たな変化が出ていました。 これは慢性的な不調の方によく見られる反応です。 長年、右足首をかばい続けたことで、 身体は無意識に左側へ負担を逃がしていた可能性があります。 そのため、右側の緊張が和らぐと、...

丸山稔一
1 日前読了時間: 3分
[症例003]【生理のたびに繰り返す頭痛と嘔吐】 骨盤と頭蓋のつながりを考えたオステオパシー治療
生理のたびに強い頭痛と嘔吐を繰り返してしまう――。 今回来院された女性患者様は、その辛さを静かに訴えておられました。 以前は、生理の時期になると寝込むことも多く、吐いてしまうほどの頭痛に悩まされていたそうです。 初回の問診では、とにかく「頭痛が辛い」という印象が強く、まずは頭蓋へのアプローチを中心に施術を行いました。 しかし、2回目の来院時にゆっくりお話を整理していくと、患者様ご自身が細かく記録を取っておられたこともあり、 * 生理前 * 生理後 * 排卵時期 など、女性ホルモンの変化に伴って頭痛が出ていることが見えてきました。 そこで、「頭だけの問題ではない」と考え、骨盤や仙骨、横隔膜なども含めた全身のつながりを確認していきました。 ⸻ 骨盤と頭痛の関係を考える 施術を続ける中で感じたのは、骨盤内の緊張と頭蓋の硬さが連動していることでした。 特に、 * 子宮周囲の膜の緊張 * 骨盤底の硬さ * 仙骨周囲の制限 * 横隔膜や右季肋部の硬さ などが見られました。 オステオパシーでは、身体はそれぞれ独立して存在しているのではなく、膜や循環、神経を通し

丸山稔一
1 日前読了時間: 2分
[症例002]【口腔内の違和感】原因不明と言われた口の違和感と、不安感の変化について
長い間、口の中の違和感に悩まれていた患者様が来院されました。 病院でも検査を受けられていましたが、「特に異常は見当たりません」と言われ、不安な日々を過ごされていたそうです。 最初の頃は、 「このままずっと治らないのではないか」 という強い不安感も感じられていました。 しかし治療を重ねる中で、少しずつ身体の反応が変わっていきました。 今回で7回目の施術となります。 来院時、患者様は大きなマスク姿で元気に入室されました。 花粉症もあるようでしたが、以前のような疲れた表情はなく、目の輝きも落ち着いていました。 「かなり調子が良いです」 「仕事をしていても、以前のような疲労感がなくなりました」 そう話してくださいました。 口の中の違和感についても、 「100%ではないけれど、かなり楽になっています」 とのことでした。 ⸻ 施術前には、毎回必ず全身の状態を確認します。 視診では大きな乱れはありませんでしたが、触診を進めると、左上腹部から横隔膜周囲にわずかな緊張が残っていました。 また、 ・右側の横隔膜 ・結腸周囲 ・心膜周囲 ・脈管鞘 などにも、ごく軽い硬

丸山稔一
1 日前読了時間: 3分
![[症例001]【両手の指が握れない】神経症状と向き合った6回のオステオパシー治療](https://static.wixstatic.com/media/c059fa_d69340b32bda47aba5e78926c3c205b6~mv2.png/v1/fill/w_333,h_250,fp_0.50_0.50,q_35,blur_30,enc_avif,quality_auto/c059fa_d69340b32bda47aba5e78926c3c205b6~mv2.webp)
![[症例001]【両手の指が握れない】神経症状と向き合った6回のオステオパシー治療](https://static.wixstatic.com/media/c059fa_d69340b32bda47aba5e78926c3c205b6~mv2.png/v1/fill/w_454,h_341,fp_0.50_0.50,q_95,enc_avif,quality_auto/c059fa_d69340b32bda47aba5e78926c3c205b6~mv2.webp)
[症例001]【両手の指が握れない】神経症状と向き合った6回のオステオパシー治療
ある日、「両手の指が握れなくなってきた」という患者様が来院されました。 事前のメール相談では、 「手が握れない」という運動機能に関わる症状だったため、まず病院、とくに脳神経系の検査を受けるようお願いしました。 大学病院の総合診療科で血液検査などを受けたものの、明確な原因は分からず、 「病院では治療のしようがないと言われた」とのことで来院されました。 フランスで学んだ際、 「運動神経に関わる問題は、まず医療機関の責任範囲である」 と繰り返し教えられました。 そのため今回も、まず医療機関での評価を優先していただきました。 その上で、患者様が困っておられ、他に行き場がないという状況の中で、 身体全体を丁寧に診させていただくことにしました。 ⸻ 初回の印象は、身体だけでなく表情にも強い緊張感がある状態でした。 検査を進めていくと、 ・頚椎右側の連続した硬さ ・右胸郭前面の制限 ・右鎖骨周囲の可動性低下 ・頭蓋の緊張 ・腹部、内臓の硬さ などが見られました。 特に印象的だったのは、 頭蓋から頚部にかけての硬膜系の緊張です。 身体は部分ごとに存在しているので

丸山稔一
1 日前読了時間: 3分
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